【2025年版】佐藤可士和の整理術を3ステップで実践する方法とは?

こんにちは!papanaviです。いつも通り福岡の自宅オフィスからお届けしています。
今日は佐藤可士和さんの「超整理術」について書いていこうと思います。
最近、クリエイティブな仕事をしている人の「整理術」って気になりません?
特に佐藤可士和さんのような、数々の有名ブランドのデザインを手掛けてきたトップクリエイターがどんな「整理術」を実践しているのか…。
「そんなの知って何の役に立つの?」って思うかもしれませんが、整理術って実はクリエイティブの源泉なんですよね。
僕自身、デザイナー歴18年以上で、いろんな現場を経験してきましたが、整理整頓が苦手でいつも資料の山に埋もれていました。でも佐藤可士和さんの本に出会って、整理の概念が180度変わったんです。
今回は佐藤可士和さんの「超整理術」を3つのステップに分けて、どう実践すればいいのかを紹介していきます。クリエイティブワークの効率アップにつながるはずなので、ぜひ最後まで読んでみてください!
佐藤可士和の「超整理術」とは?その概要と魅力
まずは佐藤可士和さんの「超整理術」がどんな本なのか、簡単に紹介しておきますね。
「佐藤可士和の超整理術」は、2007年9月15日に日経BPから発行された本で、日経ビジネス人文庫の一冊です。電子書籍版はKindleで566円、単行本は960円、文庫は785円で購入できます。
本書のコアとなる考え方は「アイデアは無理やりひねり出すのではない。対象を整理し相手から見つけ出すものだ」というもの。
佐藤さんは整理を単なる片付けではなく、クリエイティブの始まりと位置づけているんです。整理された空間や思考が新しいアイデアや解決策を生み出す土台になるという考え方が示されています。
本書は18ページと意外と短いですが、その中に佐藤さんの整理に対する考え方が体系的にまとめられています。主に空間の整理、情報の整理、思考の整理の3つの観点から構成されていて、実際に手がけた仕事の事例を通じて整理術が紹介されています。
Amazonのレビューでは5つ星中4.2という高評価を得ていて、600件以上のレビューが寄せられています。「思考整理の仕方が参考になる」「図解がわかりやすい」「頭がスッキリする」といった好意的な評価が多いんですよね。
特に「物の整理だけでなく、考えていることも整理できる」「以前より行動が具体的で早くなった」という実用的な効果を実感する声が見られます。

ステップ1:空間の整理術〜物理的環境から始める整理の基本〜
佐藤可士和さんの整理術の第一歩は「空間の整理」から始まります。これが超整理術の土台となる部分です。
佐藤さんのオフィスの写真が本書に掲載されていますが、まさに驚愕するほど美しい空間なんです!無駄なものが一つもない。机の上には必要最小限のものしかない。この徹底ぶりは尋常じゃありません。
でも、こんな状態って本当に実現できるの?って思いますよね。僕も最初は「これ、本当に仕事してるの?」って疑いました(笑)
実は佐藤さん自身も、元々はそこまで整理整頓が得意だったわけではないんです。彼が整理に目覚めたのは小学3年生のときのこと。ある日、ガキ大将の家に遊びに行った時に、その子の部屋があまりにきれいに整頓されていて衝撃を受けたそうです。
おもちゃも本もあるべきところにきちっと収まり、机の上には教科書とノートがビシッと重ねられ、鉛筆も美しく削られて長い順に並べられていた…。その体験がきっかけで、佐藤さんも家に帰って漫画を整理し始めたそうです。
さて、実際に空間の整理をするには、どうすればいいのでしょうか?佐藤さんの方法は以下のステップです:
プライオリティをつけて不要なものを捨てる
佐藤さんが提唱するのは「プライオリティ(優先順位)」をつけることの重要性です。何が本当に必要で、何が不要なのかを明確にすることが第一歩なんです。
例えば、佐藤さんは常に持ち歩いていたカバンの中身に着目しました。デジカメやiPod、ノートに名刺入れ、携帯や財布など、決して身軽とはいえないアイテムの数々。そこで本当に必要なものは何かを考え、プライオリティをつけた結果、現在ではカバンを持たず、手ぶらで外出する日もあるそうです。
「重いカバンを持っていたときには思いもよらなかったほど、周りを見て楽しむゆとりが生まれました。精神的にものすごく解放されるのです。この気分を一度味わうと、どうしてもっと早く手ぶらにならなかったのだろう、と後悔したくらい。それ以来、手ぶらは僕の基本スタイルになりました。」
これを読んだとき、僕も自分のカバンの中身を見直してみました。本当に毎日必要なものってどれだけあるんだろう?って。結果、半分くらいは「いつか使うかも」という理由で持ち歩いていただけで、実際には使わないものばかりでした。思い切って整理したら、カバンが軽くなっただけでなく、精神的にもスッキリしたんです。
「とりあえず」をなくす
佐藤さんが強調しているのは「とりあえず」という考え方をなくすことです。「とりあえず取っておく」「とりあえずここに置いておく」という考え方が、空間を乱雑にする原因になっています。
例えば、デスクの上に書類を「とりあえず」置いておくと、それがどんどん積み重なって「書類の山」ができてしまいます。佐藤さんは、一つ一つのアイテムに対して「これは本当に必要か?」「どこに置くべきか?」を即座に判断することを推奨しています。
この「とりあえず」をなくす考え方は、僕自身も実践してみて効果絶大でした!特にデザインの仕事では、参考資料やラフスケッチなど、つい「あとで見るかも」と取っておきがちですが、実際にはほとんど見返すことはありません。思い切って捨てることで、必要なものだけが残り、作業効率が格段に上がりました。
整理された空間がクリエイティビティを高める
空間を整理することの最大の利点は、クリエイティビティが高まることです。佐藤さんはこう言います:
「整理することでいちばん大切なものを見つけ、磨き上げてデザインする。それがうまくいけば、見る人にメッセージを限りなく完璧に伝えることができる。」
つまり、物理的な空間が整理されることで、思考も整理され、本質的なものに集中できるようになるんです。
僕自身、デザインの仕事をする時は、デスクの上を完全に空っぽにしてから始めるようにしています。そうすることで、今取り組むべき課題だけに集中できるんですよね。雑多なものが視界に入らないことで、思考もクリアになります。
ステップ2:情報の整理術〜データと知識を活かすための方法〜
佐藤可士和さんの整理術の第二段階は「情報の整理」です。現代社会では情報があふれかえっていますよね。その中から必要な情報を選び出し、構造化することが重要になります。
視点を導入して情報を構造化する
佐藤さんが情報整理で重視しているのは「視点の導入」です。同じ情報でも、どんな視点で見るかによって、全く違った価値を持つことがあります。
例えば、キリンの発泡酒「極生」の商品開発では、発泡酒のマイナスイメージがどこから来るのかを突き止めるために、マクロな視点で発泡酒全体を見渡しました。すると、発泡酒が無理にビールに似せようとしていたことが問題だと気づいたんです。
この視点の転換により、「ビールらしく見せること」ではなく「発泡酒独自のポジティブな立ち位置を築くこと」が最重要課題だと確信し、進むべき道が見えてきました。発泡酒のイメージを「ビールの廉価版」ではなく「カジュアルに楽しめる現代的な飲み物」に、「コクが足りない」のではなく「ライトで爽やかな飲み口」と捉えなおしたんです。
これ、めちゃくちゃ重要なポイントだと思いませんか?ネガティブに見えるものも、視点を変えればポジティブな要素になる。この考え方は、デザインやマーケティングの世界だけでなく、日常生活のあらゆる場面で応用できると思います。
情報を整理するための3つのステップ
佐藤さんの情報整理の方法は、「状況把握」→「視点導入」→「課題設定」という3つのステップで進みます。
まず「状況把握」では、クライアントを問診し、現在置かれている状況を把握します。医者の問診のように、表面的な症状だけでなく、その背景にある本質的な問題を探ります。
次に「視点導入」で、ある視点を持ち込み、情報を並び替えたりいらないものを捨てたりすることで、問題の本質を突き止めます。
最後に「課題設定」で、問題解決のためにクリアすべき課題を設定します。
この3ステップは、デザインの仕事だけでなく、あらゆるプロジェクトに応用できる思考法だと思います。僕自身も、クライアントからの要望を整理する時に、この方法を使っています。特に「視点導入」のステップは、クライアントが気づいていない本質的な課題を見つけるのに役立ちます。
相手の思いを整理することの重要性
佐藤さんが特に強調しているのは、「相手の思いを整理する」ことの重要性です。自分の固定観念はいったん脇に置き、相手の視点から問題を捉え直すことで、より良い解決策が見つかるという考え方です。
これは僕が日々の仕事で最も意識していることの一つです。クライアントの言葉通りにデザインするのではなく、その背後にある本当の目的や思いを理解することが大切です。「ロゴを派手にしてほしい」という要望の裏には「目立ちたい」「インパクトを与えたい」という本質的な思いがあるかもしれません。その本質を理解することで、より効果的なソリューションを提案できるんです。

ステップ3:思考の整理術〜アイデアを生み出すための頭の使い方〜
佐藤可士和さんの整理術の最終段階は「思考の整理」です。これが最も抽象的で、でも最も重要な部分かもしれません。
無意識の意識化で思考を整理する
佐藤さんが思考整理で重視しているのは「無意識の意識化」です。頭の中にある漠然とした考えやイメージを、意識的に言語化したり図式化したりすることで、思考を整理していきます。
本書では、思考整理のカギは「思考を情報化し、目に見えるようにする作業」にあると説明されています。頭の中だけで考えていると、どうしても曖昧になりがちですが、それを外部に取り出して可視化することで、より明確に考えることができるんです。
これ、めちゃくちゃ共感します!僕も、アイデアが浮かばないときは、とにかく紙に書き出すようにしています。頭の中で考えているだけだと、同じところをぐるぐる回ってしまうんですよね。でも、紙に書き出すことで、思考が整理され、新しいつながりが見えてくることがよくあります。
コンセプトの重要性と作り方
思考整理の核となるのが「コンセプト」です。佐藤さんは「コンセプトメイキングの鮮やかさがコミュニケーションの質を左右する」と語っています。
コンセプトとは、プロジェクトの本質を一言で表したものです。それは「バイブルであり、設計図」であり、クライアントやチームメンバーと共有し、常に判断の軸にするものです。
コンセプトを作る際には、まず相手(クライアントや消費者)の思いを整理することから始めます。そして、その本質を捉えた上で、シンプルで力強い言葉に落とし込んでいきます。
例えば、佐藤さんが手掛けた今治タオルのブランディングでは、「白いタオル」というシンプルなコンセプトを打ち出しました。このコンセプトは、今治タオルの品質の高さと純粋さを象徴するとともに、他のタオルとの差別化を図る上でも効果的でした。
僕自身も、デザインの仕事では必ずコンセプトを決めるところから始めます。コンセプトがしっかりしていれば、その後のデザイン作業はスムーズに進みますし、クライアントへの説明もしやすくなります。逆に、コンセプトがあいまいだと、デザインの方向性もブレてしまい、結局余計な時間がかかってしまうんです。
整理はクリエイティブの始まり
佐藤さんは「整理は、新しいアイデアを開く扉です。決して義務にかられて行う事務的なものではありません。それどころか、答えを導き出すための非常にクリエイティブな作業なのです」と語っています。
これは本当にその通りだと思います!整理というと、単調でつまらない作業というイメージがありますが、実は新しい発見や創造につながる重要なプロセスなんです。
僕自身も、アイデアに行き詰まったときは、まず手元にある情報や資料を整理することから始めます。そうすることで、思考もクリアになり、新しい視点が生まれてくることが多いんです。
特に、複数のプロジェクトを同時に進行している時は、思考の整理が欠かせません。一つのプロジェクトに集中するために、他のプロジェクトの情報は一時的に頭から「外部化」しておく。そうすることで、今取り組むべき課題に全神経を集中できるんです。
佐藤可士和の整理術を日常生活に取り入れるコツ
ここまで佐藤可士和さんの整理術の3つのステップを紹介してきましたが、「すごく理想的だけど、実際に自分の生活に取り入れるのは難しそう…」と思う人も多いかもしれません。
そこで、最後に佐藤さんの整理術を日常生活に取り入れるコツをいくつか紹介します。
小さな一歩から始める
いきなり全てを整理しようとすると挫折してしまいます。まずは小さな範囲、例えばデスクの上だけ、スマホの中のアプリだけ、といった限定的な範囲から始めてみましょう。
僕の場合は、まずデスクの引き出しから整理し始めました。使わないペンや古い名刺、不要なケーブル類など、思い切って捨てたり、必要なものだけを残したりしました。その小さな成功体験が、次のステップへの原動力になりました。
「プライオリティ」を常に意識する
物を捨てるときに迷ったら、「これは本当に必要か?」「使う頻度はどれくらいか?」といった基準でプライオリティをつけてみましょう。使用頻度が低いものや、代替できるものは思い切って手放すことも検討してみてください。
僕は「1年以上使っていないもの」という基準を設けています。1年間使わなかったものは、今後も使う可能性は低いと判断して、思い切って手放すようにしています。
デジタルツールを活用する
情報の整理には、デジタルツールを積極的に活用しましょう。メモアプリ、タスク管理ツール、クラウドストレージなど、自分に合ったツールを見つけることが大切です。
僕はEvernoteを愛用していて、アイデアやインスピレーションを得たものはすぐにメモしています。また、プロジェクト管理にはTrelloを使って、タスクの優先順位や進捗状況を可視化しています。これらのツールのおかげで、頭の中がスッキリして、創造的な作業に集中できるようになりました。
「整理」を習慣化する
整理は一度やって終わりではなく、継続的に行うことが大切です。例えば、毎日仕事が終わったらデスクを片付ける、週末にデジタルファイルを整理する、といった習慣をつけましょう。
僕の場合は、毎週金曜日の夕方に30分だけ「整理の時間」を設けています。その週に溜まった書類やデジタルファイル、メールなどを整理して、新しい週を気持ちよくスタートできるようにしています。
「整理」を楽しむ
最後に、整理を「面倒な作業」ではなく「クリエイティブな活動」と捉えて楽しむことが大切です。整理によって新しい発見があったり、思考が整理されたりする喜びを感じてみてください。
僕自身、整理をすることで「あ、こんなものあったんだ!」という発見があったり、「これとこれを組み合わせたら面白いかも」というアイデアが生まれたりすることがあります。そういう小さな喜びや発見が、整理を続ける原動力になっています。
まとめ:佐藤可士和の整理術で人生をデザインする
今回は佐藤可士和さんの「超整理術」について、3つのステップに分けて紹介してきました。
まず「空間の整理」では、物理的な環境を整えることの重要性を学びました。プライオリティをつけて不要なものを捨て、「とりあえず」をなくすことで、クリエイティビティが高まります。
次に「情報の整理」では、視点を導入して情報を構造化することの大切さを学びました。「状況把握」→「視点導入」→「課題設定」という3ステップで情報を整理し、相手の思いを整理することが重要です。
最後に「思考の整理」では、無意識の意識化によって思考を整理する方法を学びました。コンセプトの重要性と作り方、そして整理がクリエイティブの始まりであることを理解しました。
佐藤さんの整理術は、単なる「片付け術」ではなく、クリエイティブな思考や問題解決のための方法論です。それは仕事だけでなく、日常生活のあらゆる場面で応用できるものです。
僕自身、この整理術を取り入れることで、デザインの仕事の質が向上しただけでなく、日々の生活も快適になりました。特に「思考の整理」は、クリエイティブな仕事をする上で欠かせないスキルだと実感しています。
もちろん、一朝一夕で身につくものではありませんが、小さな一歩から始めて、徐々に自分のスタイルを確立していけばいいと思います。
最後に、佐藤さんの言葉を引用して締めくくりたいと思います。
「整理することでいちばん大切なものを見つけ、磨き上げてデザインする。それがうまくいけば、見る人にメッセージを限りなく完璧に伝えることができる。」
整理術を身につけて、自分の人生をよりクリエイティブにデザインしていきましょう!
もし佐藤可士和さんの整理術をもっと詳しく知りたいという方は、ぜひ原著を読んでみてください。Amazonでも購入できますし、電子書籍版もありますよ。
詳細はこちら:佐藤可士和の超整理術
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