『苦しかったときの話をしようか』3つの共感ポイントに涙が止まらない…

『苦しかったときの話をしようか』3つの共感ポイントに涙が止まらない…

こんにちは、papanaviです!

みなさん、森岡毅さんって知ってますか?USJをV字回復させた伝説のマーケターで、今や「株式会社刀」という会社を立ち上げて、様々な企業の支援をしている超有名人なんです。

そんな森岡さんが書いた『苦しかったときの話をしようか』という本が私の人生観を変えてしまいました…!

この本、実は森岡さんが大学生になった自分の子どものために書いていた「プライベートな文書」が元になっているんです。それを編集者が見つけて「これは世に出すべき!」となって出版されることになったという経緯があるんですよ。

ビジネス書なんだけど、読み進めるうちにだんだん「うっ…」ってなって、気づいたら涙が止まらなくなる…そんな本です。特に第5章と第6章は本当にヤバい…!

今回は、この本の3つの感動ポイントをご紹介しながら、なぜこんなにも多くの人の心を揺さぶるのか、その秘密に迫っていきたいと思います!

森岡毅さんってどんな人?USJ再生の立役者

まずは森岡さんのプロフィールを簡単に紹介しておきますね。

森岡毅さんは1972年生まれ。神戸大学経営学部を卒業後、P&Gに入社。日本のヴィダルサスーンや北米パンテーンのブランドマネージャーを務めるなど、グローバルに活躍していました。

そして2010年、窮地に立たされていたUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)に入社。当時のUSJは年間集客が約700万人まで減少し、このままでは倒産確実と言われていたんです。

そこで森岡さんは革新的なアイデアを次々と投入。「ハリー・ポッター」や「進撃の巨人」などのコラボイベントを成功させ、USJを年間約1500万人が訪れる大人気テーマパークへと劇的に再生させました!

2017年にはUSJを退社し、マーケティング精鋭集団「刀」を設立。現在は「マーケティングで日本を元気に」という大義のもと、様々なプロジェクトを推進しています。

著書も『USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?』『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方』『確率思考の戦略論』など、どれもベストセラーになっているんですよ。

『苦しかったときの話をしようか』はどんな本?

この本は、森岡さんが大学生になった子どものために書きためていた「働くことの本質」についての文書がベースになっています。就活・昇進・転職・起業などのキャリア形成について、父親の視点から綴られた内容なんです。

タイトルの『苦しかったときの話をしようか』は第5章のタイトルから取られています。この章では森岡さん自身が経験した挫折や苦悩について赤裸々に語られているんですが、これがもう…読んでいて胸が締め付けられるような内容なんです。

でも単なる自己啓発本ではないんですよ。ビジネスマンとしての実践的なアドバイスから、人生の哲学、そして父親として子どもに伝えたい想いまで…幅広い内容が詰まっています。

森岡毅著『苦しかったときの話をしようか』の本の表紙イメージ

共感ポイント①:「やりたいことがわからない」という悩みへの答え

本書の第1章は「やりたいことがわからなくて悩む君へ」というタイトルからスタートします。

「何をしたいのかわからない…」

私もこの悩みをずっと抱えてきたんですよね。大学時代はとりあえず就職活動をして、なんとなく印刷会社に入社。その後も「本当にやりたいことは何だろう?」という問いを常に抱えながら転職を繰り返してきました。

森岡さんはこの悩みに対して、「君の宝物はなんだろう?」という問いかけをします。そして「好きなこと」と「得意なこと」の交差するところに自分の強みがあると教えてくれるんです。

ここで印象的だったのが「会社と結婚するな、職能と結婚せよ」という言葉。

一つの会社に固執するのではなく、自分の「職能」を磨き、それを武器にしていくことが大切だと。これ、フリーランスの私にはめちゃくちゃ刺さる言葉でした…!

また、森岡さんは「やりたいことは考えてもわからない。やってみないとわからない」とも言っています。

確かに私もそうでした。デザイナーとして働き始めたのは「なんとなくデザインに興味があった」からで、実際に仕事をしていく中で「これが自分に合っている」と気づいていったんですよね。

「大丈夫、不正解以外はみんな正解!」という森岡さんの言葉に、どれだけ救われたことか…。

「ナスビはナスビとして育て」という教え

本書の中で特に印象的だったのが「ナスビは立派なナスビになろう!」という話。

人間は平等ではなく、それぞれ違う才能を持っている。ナスビはいくら頑張ってもキュウリにはなれない。だからこそ、自分がナスビならナスビとして最高に育つことが大事だという考え方です。

これって本当にそうだよなぁって思いました。私もずっと「もっと営業力があれば…」「もっと数字に強ければ…」と、自分にないものを求めて苦しんできました。でも大切なのは、自分の強みをしっかり認識して、それを伸ばしていくことなんですよね。

森岡さんは「Thinking型」「Communication型」「Leadership型」という3つのタイプに人の特性を分け、それぞれの特性に合った職業選びを提案しています。

私は間違いなく「Thinking型」。これに気づいてからは、人前でのプレゼンが苦手なことをコンプレックスに感じなくなりました。それよりも自分の強みである「考える力」を活かした仕事に集中するようになったんです。

共感ポイント②:「自分をマーケティングせよ」という新しい視点

第4章の「自分をマーケティングせよ!」も衝撃的でした。

森岡さんはUSJの再建などを通じて培ったマーケティングの知識を、自分自身のキャリア形成にも応用すべきだと説きます。

「My Brand」という考え方が特に印象的でした。自分自身をブランドとして捉え、そのブランド価値を高めていくという発想です。

「My Brand」設計の4つのポイント

森岡さんは「My Brand」を設計する際の4つのポイントを挙げています。

1つ目は「Target(ターゲット)」。自分のスキルや価値を届けたい相手は誰か?

2つ目は「Benefit(ベネフィット)」。自分は相手にどんな価値を提供できるのか?

3つ目は「Reason Why(理由)」。なぜその価値を提供できるのか?

4つ目は「Brand Character(ブランドキャラクター)」。自分はどんな人間か?

これを明確にすることで、自分の強みを最大限に活かせる場所に自分を売り込むことができるというわけです。

私も独立する際に、この考え方を参考にしました。「デザイナーとしての技術」だけでなく「クライアントの課題を理解する力」「納期を守る誠実さ」などを自分のブランド価値として意識するようになったんです。

その結果、単なる「手を動かすデザイナー」ではなく、「クライアントのビジネスを理解して提案できるデザイナー」としての評価をいただけるようになりました。

自分の市場価値を高める方法

森岡さんは「キャリアとは、自分をマーケティングする旅である」と言います。

そして市場価値を高めるためには、「専門性」と「希少性」が重要だと教えてくれます。どんなに優れた能力でも、それが市場に溢れていれば価値は下がる。だからこそ、自分だけの「専門性×希少性」を追求することが大切なんです。

これを読んだとき「そうか、私はもっと自分の専門領域を絞り込むべきなんだ!」と気づきました。何でもできる「総合デザイナー」ではなく、「Webデザイン」「ロゴデザイン」「パッケージデザイン」など、得意分野を明確に打ち出すことで仕事の質と量が変わってきたんです。

キャリア設計のコンセプトを表す抽象的なイメージ

共感ポイント③:第5章「苦しかったときの話をしようか」の衝撃

そして本書の白眉とも言える第5章。

タイトルにもなっている「苦しかったときの話をしようか」では、森岡さん自身が経験した挫折や苦悩が赤裸々に語られています。

P&Gのエリート社員だった森岡さんが、アメリカ本社に転勤した際の苦労話が特に心に残りました。

言葉の壁、文化の違い、外国人としての孤独…。そんな中でも必死に食らいついていった森岡さんの姿に、思わず涙が出てしまいました。特に印象的だったのが「劣等感に襲われるとき」の話。

「劣等感に襲われるとき」

森岡さんは「劣等感」について、こう語っています。

「自分より優れた人と比べて落ち込むのは当然だが、そんなときこそ『自分は自分』と言い聞かせろ。ナスビはキュウリにはなれない。だが、立派なナスビにはなれる」

私も海外のデザイナーの作品を見て「自分なんてまだまだだな…」と落ち込むことがよくあります。でもそんなとき、この言葉を思い出すようにしています。

そして森岡さんは「自分の弱さを受け入れることが強さになる」とも言います。完璧を目指すのではなく、自分の弱点も含めて受け入れ、それを補う方法を考えること。これが本当の強さなんだと。

「無価値だと追いつめられるとき」

また「無価値だと追いつめられるとき」の話も胸に刺さりました。

森岡さんは、アメリカでの仕事中にミスをして上司から厳しく叱責されたエピソードを語っています。その時の絶望感、自己否定感…。

「人間は『無価値だ』と思い込むと、本当に無価値になる。だから、どんなに苦しくても自分の価値を信じ続けることが大切だ」

この言葉に、どれだけ救われたことか…。

私も独立して間もない頃、クライアントから厳しい指摘を受けて「自分にはデザイナーの才能がないのでは?」と思い悩んだことがあります。でもそんなとき、この森岡さんの言葉を思い出して踏ん張ることができました。

第6章の感動…我が子への愛が溢れる手紙

そして最後の第6章。ここは本当に涙なしには読めません…。

「自分の”弱さ”とどう向き合うのか?」というタイトルのこの章では、森岡さんが子どもに向けて書いた手紙が収められています。

「不安と向き合うには?」「弱点と向き合うには?」「行動を変えたいときのコツ」など、人生の先輩として、そして何より父親として子どもに伝えたい想いが詰まっています。

特に印象的だったのが「未来の君へ」というメッセージ。

「君がどんな選択をしても、僕は君の味方だ。どんな道を選んでも、それが君の道なら応援する。ただ、『自分の人生を生きる』という選択だけはしてほしい」

…うっ、また涙が出てきた…。

私には6歳の息子がいますが、この本を読んで「自分も息子にこんな手紙を書きたい」と思いました。子どもに対する無条件の愛と、それでも「自分の人生を自分で選んでほしい」という願い。親として共感せずにはいられません。

まとめ:なぜこの本がこれほど心を揺さぶるのか

『苦しかったときの話をしようか』がこれほど多くの人の心を揺さぶるのは、単なるビジネス書や自己啓発本を超えた「人間の物語」だからだと思います。

成功者の華やかな面だけでなく、その裏にある苦悩や挫折、それでも前に進み続けた軌跡が描かれているからこそ、読者は自分自身を重ね合わせることができるんですよね。

特に印象に残っているのは、森岡さんが繰り返し強調する「自分の軸を持つこと」の大切さ。

「何をしたいのかわからない」と悩む人には「まずは自分の強みを知ること」

「自信が持てない」と悩む人には「自分をマーケティングして価値を高めること」

「挫折して立ち直れない」と悩む人には「そんな経験も含めて自分の人生なんだと受け入れること」

これらのメッセージは、どれも「自分の人生は自分で選び取るものだ」という一本の軸につながっています。

だからこそ、様々な悩みを抱える多くの人の心に届くのだと思います。

この本は単なるキャリア論ではありません。人生論であり、親から子への愛の手紙でもあるんです。

私自身、この本を読んで「自分の強みを活かす生き方」を再確認することができました。そして何より「いつか息子が大きくなったとき、こんな風に自分の経験や想いを伝えられる親になりたい」と強く思いました。

もし今、キャリアや人生について悩んでいる方がいたら、ぜひこの本を手に取ってみてください。きっと何かのヒントが見つかるはずです…!

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それではまた次回!papanaviでした!